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A**ー
日立がGEになれない理由
Core Ideologyの有無、それが単に言葉や表面的なものでなく組織の隅々に根付いているか。全ての活動や仕組みがalignされているか。組織体制や評価制度を輸入し、ミッションステートメントをHPに載せる一般的な企業がビジョナリーカンパニーになれない理由が明確に示されていた。また、これは個人についても同様にあてまはる。自身の存在意義、行動原理を見つめ直す思わぬ機会になった。
ス**ス
永続して発展する組織に共通する特徴とは
本書は各業界において長年に亘って最も成功して、かつ尊敬されている会社を18社選んで(その会社を本書ではvisionary companyと読んでいる)、同じ業界のvisionary companyには至らないライバル会社と比較することにより、永続して発展し続ける組織に共通する特徴を表すことに成功した労作である。調査の対象となったvisionary companyは内17社が北米の企業であり地域的な偏りはあるものの(唯一の例外はSony)、緻密かつ広範囲に亘る調査に基づく分析結果には納得性がある。結論を簡単に言うとvisionary companyにおいては、バックボーンとなるcore ideology(企業の存在意義・価値観)を頑なに持ち続ける一方で、そのcore ideologyの範囲内においては絶え間ない改革と時には無謀といえる大胆な挑戦(BHAG)を行うことが従業員に求められる仕掛けが設けられている組織ということだと思う。この観点から自分が今働いている会社を振り返ってみると残念ながらcore ideologyというものが希薄になっており、利益や成長だけが目標となっており、それがために従業員にとって働き甲斐のある組織にはなっていないと考えさせられた。但し、それは現在のGlobal企業を見ても同様の傾向が見受けられると思う。近年の特に欧米企業の状況を見ると、ファンドなどの大株主は企業を単にキャッシュフローを生み出す道具としてしか見ておらず、将来の発展を犠牲にして現在のリターンを得ようとする行動様式が一般化している気がする。このような企業は中長期的には活力が衰え競争力を失っていくのであろうと、本書を読んで感じた。では、その認識を基に自分は今所属している会社・組織において、何ができるかということになるわけだが、大変ではあるもののまずは自分の所属する部署のcore ideologyを改めて考えてみることから始めてみたいと思った。
R**I
優良企業(Visionary Companies)からの教訓
James CollinsとJerry Porras両氏による現代経営学の古典的名著です。著者がVisionary Companiesと定義する長期的に成功している優良企業群の調査から、成功の秘訣を導き出そうとする試みです。マクロ的視点での企業の存在理由・存続条件、ミクロ的視点での個人のやる気を源泉とした企業競争力への洞察、複雑系経済の視点から企業が歩む適者生存的な成長過程の理解を背景に織り込み、企業経営に有用と思われる包括的な(利益一辺倒ではない)概念を非常に読みやすく、解りやすく解説しています。1994年初版と一世代前の調査ですが、個別企業のその後の盛衰はさて置き、内容は全く古臭さを感じさせず説得力のあるものになっています。
松**悳
優れた企業の要件に関する徹底的な研究の成果を平易に
165人の社長からVisionary Companyと名指しが多かった1世紀成長し続ける業界金メダルの18社と、名指しが少なかった銀・銅メダルの類似会社18社を対比し、全社史にわたる資料を10万頁読破して相違点を的確に指摘している。意外な発見も数多い。全ての主張にその根拠となる事実や文献を引用しており、実例が豊富に掲載されている。Stanford大学流の厳密な社会科学研究手法を見せられた気がする。大作であり名著である。今頃本書の存在に気づいたことを恥じた。 文字数が多く読破は大変だが、英語は平易で読み易い。多くの章末に、The Message fot CEOs, Managers and Entrepreneursと題した「まとめ」兼教訓集があり、膨大な情報量を判り易く整理している。 英語が苦手の方は翻訳書でもいいから、企業の経営者・起業者は勿論、役職者全員にとって必読の書であると確信する。一部著者が共通の後続の書Success Built to Lastより数等素晴らしい。
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